第6期生が「8年生劇」を上演する運びとなりました。
演目は「11人いる!」原作:萩尾 望都です。
「8年生劇の意味」
思春期に入ると、子どもたちの発達は劇的な変化を遂げます。
それはまず身体の変化に始まり、徐々に内面へ浸透していきます。
思春期より前の子どもたちは、自分の最も身近な環境である親や教師を、お手本として、自分が周囲の環境に適合するように学んできました。何か困ったことに出遇ったとき、子どもは(お母さんならどうするだろう。)(先生なら、何というだろう。)と大人の価値観に倣って行動してきたのです。しかし、それは本当の意味での自分自身の考え、価値観ではありません。
子ども時代を十分に過ごした彼らは、いずれは「他人によって作られた自分」を打ち破り、自分自身にならなければなりません。思春期の若者はこれまでの価値観を打ち捨て、苦労しながら自分らしいものの見方、考え方を手に入れるために模索するようになります。それは、強く自己の内面に働きかける行為であり、外側から見ると、排他的で他者を顧みない態度にも映ります。実は、それでは真の意味で自分自身になることはできません。この時期の子どもたちには、できるだけ外の世界とのかかわりを健全に保たせ、独りよがりに陥らないような学びに出合わせる必要があるのです。
8年生で取り組む大掛かりなクラス劇の上演がそんな学びの良い例です。
演じる台本が決まると、生徒たちは、衣裳係、音楽・音響係、舞台美術係、広報係・・など上演に必要な裏方の仕事を分担します。その上でそれぞれの役作りにも取り組むのです。
さて、これだけの役割を果たすためには、ひとりひとりが自分の殻に閉じこもってはいられなくなります。仲間との連携を図り話し合うことの重要性や、自分たちをを支える多くの大人たちのありがたみをひしひしと感じるようになります。
そして、本番当日。
長い間準備してきたことの集大成が、大勢の観客の前で披露されます。それは特別な体験です。
こうして彼らは大きな壁を「ひとりよがりではなく」乗り越えることができ、大人への階段を一歩登るのです。
- 場所
- 横浜市旭公会堂
横浜市旭区鶴ヶ峰1丁目4-12(旭区総合庁舎4階)
相鉄線 「鶴ヶ峰駅」 下車徒歩7分 - 【横浜市旭公会堂の交通のご案内】
- 日時
- 11月22日(水)・23日(木・祝)
14:30?(開場14:00) - 参加費
- 無料
対象:小学5年生以上
※全席自由席です。当日直接会場にご来場ください。
※対象年齢以下のお子様の入場はご遠慮ください。
※区役所の駐車場のご利用はできません。公共の交通機関をご利用ください。