ネパールの先生の訪問 

2020年10月10日

2020年10月6日、ネパール・カトマンズにあるシュタイナー学校の責任者、ディルマアヤ先生が横浜シュタイナー学園を見学されました。5年生のエポック授業、高学年の合同体育授業の見学後、卒業生のエポックノートを見ながら歓談し、十日市場校舎で6年生のモーツァルト歌劇「魔笛」の練習もご覧になりました。 カトマンズの学校は、孤児や生活に困難を抱える子どもたちの擁護施設の学び舎として運営されており、すべて寄付でまかなわれているそう。「コロナの影響で帰国が遅れ、やっと許可が下りましたが、帰国すれば困難な日々が待っています」とディルマアヤ先生。「よい教育の前に、満足な食事を確保するために奔走しなければならないのです」。 ネパール社会でも新型コロナウィルスの影響は大きく、運営のための資金集めは困難を極めているとのこと。そんな困難の中で、学園の卒業生のエポックノートに顔を輝かせ、教育の理想を諦めない先生との出会いは、私たちにとっても大きな励みとなりました。 ※写真左がディルマアヤ先生、右は通訳で同行された見口さん (事務局 佐藤雅史)

〜教員会だより〜おうちがっこう・書道編〜

2020年7月24日

横浜シュタイナー学園では3年生から6年生まで書道の時間があります。 「習字」ではなく、「書道」。講師は書道家の吉野玉庸先生です。 授業が終わると、それぞれの子どもの魅力が溢れるような書が並び、見とれてしまいます。 同じ「月」を書いても、「これは秋の夜の満月ね」とか、「ちょっと霞がかった三日月みたいね〜」など見る側の想像力もかきたてられます。 さて、そんな吉野先生から、休校期間中の6年生の子どもたちに出された課題とは……!? 6年生神田昌実先生から、お休みの間に、小筆で名前の練習とかどうですか?と連絡がありましたが、それではつまらないので、考えてみました。 私たちの書道は、お手本を写すことはしていません。書く字の意味をみなで考え、その上で、ひとりひとり自分の字を書くのです。おうちで何ができるのでしょうか。  何か楽しい発見のあることをと考えてみました。 それが「たんぽぽ書道」です。 たんぽぽの蕾に墨をふくませると、ふでのようになって、面白い字がかけます。 書道でいつも使う筆は、軸と穂(筆鋒)でできています。 たんぽぽの蕾の部分が穂になります。花柄の部分が軸になります。 花柄は筆の軸のように力をかけることができません。本当は普段も軸は強く持つのではないのですが、どうしてもぎゅっと持って書いていることがあります。たんぽぽの筆では、そうはいきません。花柄をつぶさないように、力をいれずつまむように持つことになります。どうやって線をひきましょう。まず、たんぽぽの蕾に墨をしっかり含ませます。 たんぽぽの蕾に気持ちをゆだねて、紙の上にポンと置きます。それから線ひくために動かします。その時、押しつけないように腕を大きく動かさないと、線はひけません。大きく動かしても、ほんの短い線しか書けないかもしれません。でも、その動きが大切なのです。たんぽぽの筆と自分の腕が一つになった時、美しい線が書けるはずです。きっと、書いた線は短くても、長く見える美しい線になっているはずです。 穂先まで、気持ちをしっかりこめて、大きな動きで書く。普段も、そうであってほしいのですが・・・ 素敵な芸術作品が沢山よせられました。 たんぽぽ以外でも書ける花がありそうです。試した人がいたら、嬉しいです。 (吉野玉庸) 続いて、5年生に送られた課題と、子どもたちの作品もご覧ください。 様々に美しく瑞々しい「青」ばかりです。 吉野先生の書道の体験授業が8/2(日)にあります。 現時点での対象は、入学を検討されている方に限らせていただきますが、 いつか大人も吉野先生の書道講座を体験したいですね。 8/2の情報は下記よりどうぞ。 大人のためのシュタイナー学校体験授業8月 (広報の会)

〜教員会だより〜おうちがっこう手仕事編

2020年7月18日

この春の、新型コロナウイルス感染予防のための休校期間中、教員たちは子どもたちや保護者とも連絡を取り、各クラスの事情に合わせて家庭学習ができるよう工夫をしてきました。いつしかそれは「お家の学校」「おうちがっこう」と呼ばれるようになりました。 手仕事専科教員たちは、この休校を「今まで子どもの中に蓄積された手を動かすことの喜びとそれを用いて生活に役立つもの、誰かのためになるものを作りだすこと、これを味わう期間」として捉え、子どもたちに課題を出し、子どもたちは、毎日少しずつ積み重ねて作品を作り上げました。 まずは3年生の作品です。 「上、下、上、下とリズムよく織って、鍋敷きやポシェットに。どれも温かみのある素敵な出来上がりになりました。」(1.2.3年担当 手仕事専科教員 野村直代) 続いては、こちら。 「小さい学年(右側20枚)も大きな学年(左側42枚)も四角いモチーフを編んで繋ぎました。 膝掛けになった二つの作品です。」(4.5.7年担当 手仕事専科教員 柳本瑞枝) ひとりひとりが生み出したものを繋げたら、こんなに素敵な膝掛けができるのですね! 「5年生男子の作品です。色を変えて9個を繋いで、鍋敷きを作りました。」(栁本) こちらの5年生は家族のためにたくさん作ったそうです。 「帽子、妹のお弁当袋、おばあちゃんのメガネケース、ペンケース。5年生男子が仕上げまで全部自分で作り上げました!」(栁本) 最後はこちら。高学年の作品です。 「晒に自分で模様を描き、刺し子のコースターや布巾を作りました。布を重ね、刺し子を施した布巾は、見た目が美しいだけでなく、丈夫な仕上がりとなることも実感した様です。」(6.8.9年担当 手仕事専科教員 三品恭子) 「お家の方のご理解とご協力のもと、草木染めを体験してもらいました。染めた布は、ブックカバーに仕立てました。意外と簡単に作れるので、他のサイズでも作りたい!と嬉しい感想も出ました。 (※今回は色止めをしなかったので、少しずつ褪色してしまいました)」(三品) こうして並べてみると、実生活で役立つもの、誰かのためになるもの、というシュタイナー学校で大事にしている手仕事の良さが感じられるものばかりですね。 私は高学年の子どもの保護者ですが、子どもと一緒に手仕事をするという豊かな時間を久しぶりに味わうことができました。 わたしの手 あなたの手 手は動く 手は働く わたしの手も あなたの手も みんなを助ける わたしたちのこの手の仕事が 世界を変える 世界を動かす *横浜シュタイナー学園の手仕事の時間に唱える詩 (広報の会)

〜教員会だより〜「季節のテーブル」作り

2020年7月10日

シュタイナー幼稚園・学校には保育室や教室の隅に箱庭のような「季節のテーブル」があります。お母さんの中には(お父さんもいますか?)おうちでも季節のテーブルを作っている方がいます。 花瓶に花を活けることと同じように、自分の周りを取り巻いているその時の季節を愛で、その中に浸って地球のリズムとともに生きる。それは人間に活力を与えてくれます。「季節のテーブル」にはそんな効用があるように思います。 以前に担任をしていた2期生が9年生の時、私が季節のテーブルに花を置いていたら、登校して来た一人の男子が、「先生、まだそんなものを作っているんですか。もう、今じゃ誰も見ていませんよ。」と呆れながら言いました。私は、「ほっといて!私が好きでやってるんだから。」と答えながらも、ちょっとがっかりしました。しかし、時々季節のテーブルの上のものがなんとなく微妙に動かされていたりするのを発見すると、(誰も見ていないだって? 触ってるじゃない!)と憤慨しながらも、嬉しい気持ちになりました。 7月の季節のテーブルは海をイメージしたほぼ毎年同じ感じのものですが、青のグラデーションが気に入っています。この季節のテーブルを見ると「もうすぐ夏休みだ」とみんなは思うでしょう。 今年の夏休みはいつもより短く、例年と違った社会状況の中で迎えなければなりませんが、子どもたちには夏を満喫してほしいと思っています。 6年生(11期生)担任 神田 昌実

ちいさな子がいるご家庭を応援しています!

2020年5月12日

外出自粛が続く中、皆様どんな風にお過ごしですか? 私たちは数年前から、「こどもといっしょのくらしかた」という名前のイベントやSNS配信をしています。このイベントは、「ちいさな子と暮らす大人たちに、今その時を大事にして欲しい!楽しんで欲しい!」というメッセージとエールを込めてお届けしているものです。 今回のコロナ禍自粛生活の中で、小さな子がいる家庭はどんな風に過ごしているのかな?と、とてもとても気になりました。そして、家族で一緒にいる時間が長くなった今だからこそ、家族で手しごとを楽しんでもらいたいな、とキットをお届けすることになりました。これは、いつも私たちが行うワークショップのお裾分けです。大人が見たら一瞬驚くほど素朴な手しごとばかりですが、子どもたちは目をキラキラさせて一生懸命に手しごとに取組むものばかりです。ぜひ、楽しみにしていてください。 また、家族のこと、子どものことを考える時間も増えたような気がしませんか?自分の価値観に少し変化を感じている方もきっといるのではないかなと思います。 少し堅い話をすると、私達はNPO法人という形態で、シュタイナー教育を実践する学校を運営しています。そして、NPO法人としては国内で2例目として2011年にユネスコスクールに登録されました。良質な ESD(持続可能な開発のための教育)の教育実践とともに、ユネスコ本部の気候変動アクション参加等を通じてSDGs (持続可能な開発目標)に貢献している学校です。国連は2020年から2030年までを「行動の10年」と位置づけており、今年はまさしく行動を開始する年なのです。ここ数年で“持続可能”という言葉を、あちこちで見かけるようになりました。電車の車内広告なんかでもよく見かけます。でも、この“持続可能”というものは、本当に大変です!そして、本当に素晴らしい!シュタイナー教育を選んで良かったと、今まさに反抗期真っ只中の息子との日々を時に涙しながらも強く思います。 今、何か新しい価値観を覗いてみたい方や、教育の色んな可能性を知りたい方に向けて【横浜シュタイナー学園 はじめてセット】という書籍セットを、手しごとキットを販売するオンラインストアで販売します。ESDの取り組みをまとめた冊子「横浜シュタイナー学園 サスティナブルスクール報告書」と、学園の様子がよくわかる、教育実践活動を中心にまとめた紀要「野ばら」がセットになっています。私事ですが、子どもが小さな時に幼稚園の先生から「歩くことは、自分の人生を自分で歩いていけるということよ」と聞きました。そして学園に入ってからは、「手を動かすことは、自分の人生を自分で作っていけるということだ」と教えられています。どうしてシュタイナー学校には手仕事の時間があるんだろう?そんな角度からも興味をもっていただける冊子セットです。 今回のコロナ禍で、大変な思いをされている方も多くいらっしゃるかと思います。どうぞ、いつかまた明るい日々がくることを祈って、お元気でお過ごしください。 (学園公開グループ 藤好千晶)

お家の学校

2020年5月7日

5月4日、政府は、全都道府県に出していた緊急事態宣言を5月31日まで延長する決定を行いました。新型コロナウイルス感染症の拡大が収束しない中、学園は、公共交通機関を使って通学する児童生徒が多いことなどを考慮し、5月29日(金)までの休校の延長を決めました。 「早く学校に行きたい!」という子どもたちの気持ちは重々承知した上で、命を守るための苦渋の選択でした。 各家庭で過ごす新学期のスタートとなりましたが、教員たちは保護者とも連絡を密に取り、各クラスの事情に合わせて家庭学習ができるよう工夫をしています。 今回は、3年生保護者が、“お家の学校”の様子をレポートしてくれました。 新学期が始まって早3週間。毎日の学習リズムにも慣れてきました。 今回は休校中の家庭学習の様子を書いてみたいと思います。 3年生は新学期最初の週の始めに、担任の末永先生から家庭学習用の教材を送ってもらいました。先生のお話では、月~金、9時~12時は学校と同じ学びの時間として過ごしてくださいとのこと。内容は、朝の会、リズム、エポック学習、そして練習の時間。学校での授業の流れと同じ、つまり、保護者が担任代行をするということ…。 正直に申しますと私には2つ難点がありました。 普段子どもが学校にいる時間に働いているため、どうしたものかと悩みました。また、生のエポック授業を見たのは昨年度のお誕生日授業参観の1度だけ。朝の会やリズムと言われても、言葉も動きも覚えているはずもありません。そんな保護者がどうやってエポック授業を家庭で実現するのでしょう…。 先行きの見えない社会情勢に気持ちが動揺していたところに、さらに心配事が増える思いでしたが、送られてきた袋を開けみて、そんな不安は一気にどこかへ吹き飛んでしまいました! 中に入っていたのは、保護者向けにお手紙と、1日ごとに子どもに渡す教材や色鉛筆(2年生では2色しか使っておらず、これから1色ずつ増えていくのです)、子ども用には家庭学習用のワークブックと、新色の色鉛筆1本が入った色鉛筆ケース(本人が手仕事で作成、家こびとさん仕上げ後の初使用!)、仕掛かりの手仕事作品入り手仕事袋、漢字用の新しいノート、みつろう粘土。ワークブックには鮮やかな水彩作品が表紙に付けられています。 これを見て子どもも大興奮!早く見たい早くやろうと大騒ぎになりましたが、受け取りが夜だったので、明日のお楽しみに。 夜のうちに予習せねばと内容を確認。進め方を書いてくださっていたので私にもできそうな気がしてきました。仕事は午後にずらす交渉を決意して、午前の時間を確保することにしました。 翌朝いよいよ学習開始です。まず朝の会から。朝の歌、空間を感じる動き、ごあいさつ、朝の詩。言葉や詩は書いてありますが、動きやメロディは全部子どもに教えてもらいます。 初日は朝の歌のメロディが出てきませんでしたが、翌日先生がお電話くださったときに聞いてみると、「長いお休みだったので奥の方にしまわれているんですね。だんだん思い出しますよ」とのこと。確かにその翌日には難なくするっと出てきました。意識していなくてもちゃんとしまわれているんですね。 続いてリズムの時間。「きつねが一匹歩いてた」は2月までしていた冬バージョンを春バージョンの詩に替えて動きます。リズムに合わせて手足を叩いたり、体をひねって肘と膝を合わせたりする動きは、眠っている身体と頭を目覚めさせ、学びのための準備が整っていくようです。 引き続き、手足でリズムを取りながら九九の暗唱、ボールを投げ渡ししながらの暗算。こうしたことも身体を動かしながらリズムよく行います。 そしてお待ちかねのエポック学習。 ワークブックの中はクレヨンや色鉛筆で鮮やかに描かれ、中表紙には子どもの名前が。毎日日付が書いてあるので、翌日の分が見えないようクリップで留めておきました。 「きょう学ぶこと」を一緒に音読して、何をするかを確認します。読み書きの順序は、書く→自分で書いたものを読み、耳で聞いて味わう→活字を読む、なのだそうで、3年生は課題を音読することも学びの一環です。 この週は、2年生の最後に予定されていた聖人伝で、前日のお話を思い出し、音読し、漢字を学び、お話の続きを聞く、という流れで進んでいきました。 学習の終わりにも言葉を唱え、ありがとうのごあいさつでエポック学習を締めくくります。 一息ついてから(と言っても本人は早く次をやりたくて続けてしまうのですが)、練習の時間に入ります。 この週のテーマは手仕事。みつろう粘土で鳥の巣と雛を作ったり、卵の殻で飾りを作ったり。3日目4日目は休校前の手仕事授業の続きで棒針編み。私には教えられないので大丈夫かしらと思っていたら、手仕事専科の野村先生から直筆のお手紙が。本人が分かる絵と言葉で書かれており、編み方もちゃんと覚えていて、難なく進めていました。 毎日日記を書き、週の終わりに今週のお手伝いも書いたら、お家からのコメントを書いて返送。週末にまた翌週の教材を送ってくださいます。 シュタイナー学校では教科書を使いませんから、学習内容が文字で書かれていること自体、異例のことではないでしょうか。それでも今の状況下で学園らしく学びを続けられるようにと、これだけの内容を(それも無駄がなく、毎日楽しめる内容を)考え、工夫し、準備をしてくださり、先生方には本当に感謝しています。 子ども自身が喜んで積極的に取り組んでいることもありがたいですが、毎日の学習の流れを私も一緒に体験することで、毎日決まった時間に決まったことをする、あらゆる意味でのリズムをとても大切にするこの教育によって、私自身も気持ちが晴れて救われている気がします。 今月も休校が続くのは残念ですが、今度はどんな課題だろう、と子ども以上に楽しみにしております。 (3年生保護者 本橋麻衣子)

横浜シュタイナー学園を応援してくださる友人の皆様

2020年4月19日

新型コロナウイルスによる感染症の拡大が盛んに報道され、誰もが日々の生活や仕事への影響を受けている状況です。皆さんもお心を痛めていらっしゃることと思います。 横浜シュタイナー学園では、2月28日の登校を最後に臨時休校が始まり、そのまま春休みに入りました。授業が中止になっても、卒業を控えた9年生は、学びの仕上げのために1週間の時差通学を敢行し、卒業プロジェクト発表会、卒業公演(音楽とオイリュトミー)を規模縮小ながらも心のこもった素晴らしい発表で締めくくったあと、3月15日の卒業式で巣立っていきました。「普通」ではなかった15の春をたくましく、笑顔で踏み出していった卒業生一人一人の前途に明るい光がさすことをわたしたちは信じてやみません。 その後、休校中、教員会はなんども話し合いを重ねましたが、緊急事態宣言が出される前日に以下の方針を 定めました。 ・ゴールデンウィーク明けまでの休校延長 ・入学式の延期 ・4月中に予定されていたすべての行事の中止 ・春休み保育、平日学童保育の中止 現在は毎週教員会議を開き、社会情勢を観つつ、生徒や保護者と連絡を取り合いながら、やがて学校再開できる日を窺っている状況です。 休校期間中、クラス担任はそれぞれの学年に合わせた連絡方法を用い、自宅で学べるように1日の過ごし方や自宅学習の手引きと宿題を与えています。児童生徒が、いつも学校と繋がりを持ち学んでいるという感覚を維持できるような工夫をしています。 子どもたちは、各々担任から送られてきた課題を毎日決まった時間に行うように日課を作って努力しているようです。また学習のみならず、毎日の家事手伝いや自分なりの課題を決め、それらを実行しているという報告を受けています。入学式前の新1年生には「毎日の課題は学びに向かう心と体を準備すること」と保護者に伝え、勉強ではなく、体力づくりと家事の手伝いや植物、生き物の世話などを通して豊かな感覚を養えるような体験を重視するように努めてもらっています。 保護者もこの教育が、子どもが健やかに成長できる環境を作ることを第一に考えていることをよく理解して、家庭生活でも配慮しています。家庭での様子を聞くと、「自分で日課を作ってそれを達成することに喜びを感じて過ごしている。(6年生)」「このような状況下でも子どもたちの気持ちが安定しているので、本当にこの教育でよかったと実感している。(5、1年生)」などの声が返ってきます。学校が長期休み中でも、日々の生活リズムを崩さず、日課とお手伝いなどを通して、また、学校でいつも唱えている詩や言葉を家でも唱えることを通して、子どもたちは比較的健やかに過ごせているようです。「暇を持て余し、何時間もゲームに没頭してしまう」「テレビ漬けになり、生活が昼夜逆転してしまう」というような危険から今、子どもたちを守ることができるのはこの学園の教育だ、と実感する今日この頃です。 さて今、全世界が一斉に未曽有の危機に直面していることに、どのような意味があるのでしょうか。わたしたちは今、何を学び取らなければならないのでしょうか。そのことは、わたしたちが今後もシュタイナー教育を行っていくこととどのようなかかわりがあるでしょうか。 この困難な状況下で、「わたしたちのものの観方、考え方が「不安と恐れ」によって硬く、こわばらないように、目前の危機が人と人との間、人と自然との間に「分断」や「排除」を生まないように、よく気を付けていかなければなりません。むしろ、このような時代だからこそ、より温かく、思いやりのある行動へと自らを律していく必要があります。空を仰ぎ、大地を踏みしめ、地上に生きるものとしての喜びと務めを忘れないようにしなければなりません。 シュタイナー教育は光に向かう教育です。そして「不安や恐れ」という「心の闇」に光を当て、ほんとうに今必要な力は何かと探す「よすが」となり得ます。子どもたちには必要以上の不安を与えないように、しかし、できる感染防止策はすべて講じていきます。そのうえで、わたしたちはシュタイナー教育を実践し続けていきたいと考えています。たとえ学内関係者に感染症に罹患した人が現れる日が来たとしても、皆で手を携えて協力し合い、助け合い、お互いを思いやりながら、あらゆる事態を乗り越えていきたいと思います。 横浜シュタイナー学園は、以上のことを考え、実行し、これからも歩んでいきたいと思います。 今後ともどうぞよろしくお願いします。   (横浜シュタイナー学園 教員会 長井麻美)

アドヴェントのつどい ご報告

2019年12月19日

12月1日日曜日、アドヴェント第一日目のこの日、横浜シュタイナー学園のアドヴェントのつどいが開催されました。 当日は朝からキリリと晴れ、お出かけ日和。 でも朝は少し寒さが残り、学内でお迎え準備をしつつ、外はどうかな?と目を向けると、10時オープンの前なのに、もう外でお待ちのお客様が! これは幸先の良い予感。 さてオープンしてみると、午前中からとても活気溢れる校内となりました。 2階の手仕事品販売コーナーには心のこもった可愛らしい品々が揃っていましたが、沢山の品がお嫁に行ったようでした。 同じフロアのろうそくの森では静かな光の体験をして、満足そうにお土産を手に出てくるお子さんや、たからぶねで一生懸命小人のお船を引いて宝物をもらった子、それらを大事そうに横に置いてじいっと人形劇に見入る子、あちこちで小さなお子さんのよいお顔を見ることが出来て、素敵な催しになったなぁ…とこちらも思わず顔がほころびました。 お父さんお母さん、おばあちゃんとご家族でいらして下さる方も多く、大人の皆さんも興味津々でこの場を楽しんでおられるようでした。 いつにも増して賑やかな校内でしたが、時折3階から聞こえてくる高学年生の演奏の音が美しく、心が和むひと時でした。 そしてお楽しみなランチコーナーでは、このたび新登場の森のきのこシチューと、選べるデリセットをカフェスタイルで味わって頂けました。 それぞれのお母さんの手作りお惣菜がちょっとずつ食べられたり、お父さん達が作ったシチューが優しくお腹を満たしてくれたり、ご満足頂けたかは、クローズの前に完売、という事が物語っていますね。 今回は、ご好評のワークショップコーナーを十日市場校舎で開催ということで、午後はそちらに向かわれた方も多かったようです。 十日市場校舎はワンフロアなので趣きが変わり、ゆったりとした空間で、親子ワークショップを楽しんだり、学校紹介のパネル展示や書籍、古着の販売をご利用頂けました。 教員によるご案内があり、より身近に学園を感じて頂けたのではないでしょうか。 またしても盛り沢山なにっしになってしまいました。 つい学園愛が高じて、、 このように高じている人々と作り出した催しにお客様のお気持ちも加わり、とても温かな1日となりました。 この温かさをお家にもお持ち帰り頂けていたら幸いです。 この場をお借りして、ご来場頂きました沢山の方々に深く御礼申し上げます。 (アドヴェントのつどい実行委員 2年・5年生保護者 小野山陽子)

今週末開催! 12/1(日)アドヴェントのつどい実行委員会より

2019年11月27日

一年で最も暗く、寒さも厳しくなる時期だからこそ、私たちの内側には、灯火を携え、あたたかさを持ち続けたいものですよね。 聖なる夜を待ちわびるアドヴェントも間近。12/1に開催する「アドヴェントのつどい」実行委員の保護者たちは、準備に大忙しです。 11月も終盤……。だんだんと冬らしい寒さを感じる時期になりました。 学園では、秋の祝祭「マルティン祭」というランタンを持ってお庭を歩くお祭りを終え、徐々に冬に向けての準備が始まります。 11月の最後の週には、生花をたくさん使った瑞々しいリースが作られ、玄関に飾られます。 年上の学年の子供達が、ろうそく作りの準備に、ろうそくの塊を細かく砕く作業をします。 これを溶かしてのろうそく作りは、蜜ろうの香りが漂い、それは幸せな空間に。 そのようにしながら、来たるべきアドヴェントに備える、親も子も静やかに、でも心はワクワクする季節がやってきます。 毎年同じようにこの季節が味わえる事に幸せを感じます。 12月1日に開催される「アドヴェントのつどい」には、たくさんのお客様をお迎えできるよう、保護者達はそれぞれに準備を進めています。 なんだか学生の頃に経験した”学園祭”の準備のワクワクした気持ちと似てるような……。皆、忙しいながらも楽しんでいるようです。 「アドヴェントのつどい」当日は、子どもも大人も楽しめる事をたくさん用意しています。 先にお伝えした、生花のリースをはじめ、学園内はこの季節ならではの美しい装飾で彩られます(手前味噌ですが、いや、本当に!手作りの温かさが伝わってきますよ〜)。 学園内に入っただけでも、心が穏やかになる癒しの空間なのですが、霧が丘校舎3階のオイリュトミー室は、設えと、そして高学年の子供達の音楽演奏が相乗効果を成し、一つの世界、といいますか、このアドヴェントという季節をとても味わえるお部屋になります。 小さなお子さんと一緒に楽しんでいただける人形劇「かさじぞう」では、毎年、シンプルなシュタイナー教育の人形劇に、お子さんが集中する姿がみられます。 ろうそくの森も、静けさの中、子どもたちが大事に大事に1本のろうそくを作り、両手に大事にもって帰ります。とても清らかな子どもたち姿に、大人の心も洗われるようです。 お腹が空いたら、カフェであたたかな食事やお菓子、飲み物をどうぞ。クリスマスの贈り物にもぴったりな手づくり品や自然素材のおもちゃのお店もありますよ。 さらに今年は、十日市場校舎の催しも充実。100周年のパネル展、手しごとワークショップ、古着古本市などでお楽しみください。 ……と、どんなに言葉を尽くしても、毎年アドヴェントのつどいで感じられる、内面から湧き出るような静かな喜びやあたたかさ、神聖な気持ちは伝えきれず、この空間に身を置いてこそ感じていただけるものだなあと思います。 普段学園に来た事が無い方にも、是非いらして、味わっていただけたら嬉しいです。一同お待ちしております。どうぞお越しください。 (アドヴェントのつどい実行委員 2年・5年生保護者 小野山陽子) 12/1(日)開催 「アドヴェントのつどい」の詳細や最新情報は、学園サイトでご確認ください。 https://yokohama-steiner.jp/?p=13831

秋の手仕事ワークショップを開催しました

2019年11月19日

夏休み明けの慌ただしさが少し落ち着いて来た10月の半ばに、保護者のみんなで一緒に手を動かすための“秋の手仕事ワークショップ”が開催されました。 春の手仕事ワークショップでは、羊毛とフェルトで小人を作り、とても賑わいました。今回は「手作りフェルトのポーチ」と「刺繍マッチ箱」をみんなで作れるように準備が進められました。 手作りフェルトというのは、石鹸水を使って羊毛をフェルト化したもので、機械で作られた市販品のフェルトのような薄さや均一感はないものの、その手作り感がとても愛らしくて存在感があります。そのフェルトをポーチにするサイズにカットして、ブランケットステッチで縫い合わせ、手作りの木のボタンをつけて完成させます。この木のボタンも、保護者が校庭の桜の木を薄くカットして穴を開けて手作りしてくれた、世界で一つ!のボタンです。 もう一つ用意された、刺繍マッチ箱というのは、家庭でもろうそくを灯す機会が増えて来る冬に人気のもので、小さな刺繍を施したフェルトをマッチ箱に貼付けて作ります。表と側面と裏の三面をどのように刺繍するかは自由で、ワンポイント刺繍だけであってもマッチ箱が見違えるように可愛らしくなります。子ども達も大好きです。 当日は、手仕事専科の三品先生がいらしてくださり、刺繍のコツなどの質問を参加者一人ひとりと話しながら教えてくださっていました。保護者同士でも、得意な方が他の方にアドバイスしたり、手を動かしながらおしゃべりをしたりと、とても和やかな空気が流れていました。 この日、製作された物は12/1(日)に開催される公開イベント「アドヴェントのつどい」で販売されます。6月のオープンデイも同じですが、公開イベントでは毎回保護者によるいろいろな手作り品が見事にお店に並びます。 訪れてくださった方々に、私たちが手を動かしながら過ごしたあたたかな時間と気持ちを、そのままお持ち帰りいただけたら幸いです。 (1・4年保護者 松山ちかこ)