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〜教員会だより〜おうちがっこう・書道編〜

2020年7月24日

横浜シュタイナー学園では3年生から6年生まで書道の時間があります。
「習字」ではなく、「書道」。講師は書道家の吉野玉庸先生です。
授業が終わると、それぞれの子どもの魅力が溢れるような書が並び、見とれてしまいます。
同じ「月」を書いても、「これは秋の夜の満月ね」とか、「ちょっと霞がかった三日月みたいね〜」など見る側の想像力もかきたてられます。
さて、そんな吉野先生から、休校期間中の6年生の子どもたちに出された課題とは……!?


6年生神田昌実先生から、お休みの間に、小筆で名前の練習とかどうですか?と連絡がありましたが、それではつまらないので、考えてみました。
私たちの書道は、お手本を写すことはしていません。書く字の意味をみなで考え、その上で、ひとりひとり自分の字を書くのです。おうちで何ができるのでしょうか。 
何か楽しい発見のあることをと考えてみました。
それが「たんぽぽ書道」です。

子どもたちに届いた吉野先生からのお手紙

たんぽぽの蕾に墨をふくませると、ふでのようになって、面白い字がかけます。
書道でいつも使う筆は、軸と穂(筆鋒)でできています。
たんぽぽの蕾の部分が穂になります。花柄の部分が軸になります。
花柄は筆の軸のように力をかけることができません。本当は普段も軸は強く持つのではないのですが、どうしてもぎゅっと持って書いていることがあります。たんぽぽの筆では、そうはいきません。花柄をつぶさないように、力をいれずつまむように持つことになります。どうやって線をひきましょう。まず、たんぽぽの蕾に墨をしっかり含ませます。

たんぽぽの蕾に気持ちをゆだねて、紙の上にポンと置きます。それから線ひくために動かします。その時、押しつけないように腕を大きく動かさないと、線はひけません。大きく動かしても、ほんの短い線しか書けないかもしれません。でも、その動きが大切なのです。たんぽぽの筆と自分の腕が一つになった時、美しい線が書けるはずです。きっと、書いた線は短くても、長く見える美しい線になっているはずです。
穂先まで、気持ちをしっかりこめて、大きな動きで書く。普段も、そうであってほしいのですが・・・



素敵な芸術作品が沢山よせられました。
たんぽぽ以外でも書ける花がありそうです。試した人がいたら、嬉しいです。
(吉野玉庸)


続いて、5年生に送られた課題と、子どもたちの作品もご覧ください。
様々に美しく瑞々しい「青」ばかりです。

5年生の課題


吉野先生の書道の体験授業が8/2(日)にあります。
現時点での対象は、入学を検討されている方に限らせていただきますが、
いつか大人も吉野先生の書道講座を体験したいですね。
8/2の情報は下記よりどうぞ。
大人のためのシュタイナー学校体験授業8月
(広報の会)