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夏至トワイライトガーデン

2025年7月4日

横浜シュタイナー学園は
周辺にある
緑豊かな里山や、
また地域在住の方々のお世話になり
20周年をむかえたと思えるような
素晴らしいコンサートが
地域の里山センター主催で行われました。
今回はその模様をお届けします。

2025年6月21日(土)、
一年で一番昼間が長い日、
夏至です。

この日は前々から学内で宣伝されていた
にいはる里山交流センターが主催する
「夏至トワイライトガーデン」の催しがありました。

この催しは、
新治里山公園を利用する団体の懇親会で、
夏至のお祭りである
横浜シュタイナー学園の「ヨハネ祭」について
お話ししたところ、
里山公園でも夏至祭をやろう!
と生まれた企画です。

里山公園のイベントとしては
異例のアルコール(地ビール)を売る
ワゴンカーも園内に登場し、
日が暮れかかり涼しくなった公園内に
長い行列ができていました。

今年の企画では、
新治市民の森愛護会のメンバーになって
里山の保全活動のボランティアをしながら、
間伐材を使ってヴァイオリンを制作した青年が
音楽仲間たちと一緒に演奏とトークを
披露してくれるというものがあり、
学園ではそれを見に(聴きに)
行きたいと思う人がたくさんいたのです。


なぜならその青年は
横浜シュタイナー学園を2年前に卒業した
11期生の生徒だったからです。

彼は9年生の卒業プロジェクトで
自作のヴァイオリンを披露しました。
発表当日はその工程やエピソードを話すとともに
時間がなくてニス塗りができていなかった
白木のヴァイオリンを演奏してくれました。

彼は昨年5月に、
お世話になった愛護会の方々に
お礼の気持ちを込めて、
自作のヴァイオリンの演奏会を開きました。

場所は演奏会としては珍しい
新治市民の森のいけぶち広場でした。
森の中の演奏会で彼は、
「自然からいただいた材を使って人間が楽器を作り、
芸術という形に変えて森に還す。
まさに自然の循環だと思う。」
と話しました。
そして緑の木々や五月の爽やかな風の中での
演奏を楽しみつつ、
聴衆たちを魅了してくれました。

その時のブログ記事

循環

その時には愛護会の方々や
噂を聞きつけてやってきた私のような
学園関係者たちだけが彼の演奏を聴きましたが、
今回は、一般の方々にも、
森の間伐材から作られたヴァイオリンの演奏が
披露されることになりました。
にいはる里山交流センターのセンター長、
吉武美保子さんから
「ぜひ森のヴァイオリンの演奏を」と
お声かけいただき、
「夏至トワイライトガーデン」の出演が実現しました。


私は最前列に席を陣取り、
成長した彼らを間近に見ながら演奏に聴き惚れました。

彼は現在高校2年生です。
横浜シュタイナー学園時代の音楽部の仲間たちと
一緒に合奏し、間にヴァイオリン作りの話を挿入しながら、
最後は彼のソロ演奏で1時間ほどの舞台を務めてくれました。


会場になった、にいはる里山交流センターの
屋内は満員の観客と演奏者たちの熱気で満ちていました。
運営会議後に駆け付けた学園保護者や
在学中の子どもたちも
立派に育った卒業生の演奏を楽しんでいました。

また、常に周りの人々に感謝の気持ちを忘れず、
謙虚でユーモアあふれる彼のトークに感動し
魅了された方も多かったのではないでしょうか。

演奏後に外に出ると
「先生、素晴らしいですね。
担任した子があんなに立派になって!」
とお褒めの言葉をくださる方がいらっしゃいましたが、
「私は何にもしてないから。
彼が勝手にああいう風に立派になったんです。
たいしたものです!」
と応えしました。

シュタイナー教育で育つと
勝手に立派に育つのです。
だから皆さんも
ご自分のお子さんを
信頼して見守っていてください。

「信頼」は人を育てる一番大きな栄養です。

 現8年生担任 神田 昌実

最後にイベント開催2日前に朝日新聞の朝刊に掲載された記事を添付します。当日は新聞の切り抜きを持参しているご婦人もいらっしゃいました。本当にたくさんの方々によるかかわりで実現した心温まる夕べとなりました。

https://www.asahi.com/articles/AST6L540NT6LULOB00GM.html?iref=pc_preftop_kanagawa

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【受付中】7/11(金) 校内見学会・小さな見学会

7/17(木)1学期中の学びを披露する学期祭

【受付中】7/17(木)「学期祭」一般公開

8/17(土)全国のシュタイナー学校高等部の生徒による合同芸術祭

全国シュタイナー学校高等部合同芸術祭のお知らせ