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安心できる環境であそぶ
『ペレの家』は、さまざまな地域から通ってくる子どもたちが、放課後も学校の友だちと年齢を問わず安心して遊べる空間〜子どもの居場所〜をつくるために、保護者有志から生まれました。2019年4月より、横浜シュタイナー学園の組織である「活動グループ」のひとつとして運営されています。
『ペレの家』のペレは、絵本「ペレのあたらしいふく」(福音館書店)からもらった名前です。この絵本の主人公ペレのように、子どもたちが沢山の大人たちと関わりながら成長していってほしいという願いが込められています。学園の担当教員・指導員・活動グループのメンバーだけでなく、ペレに参加する保護者一人ひとりが直接的・間接的にペレに関わりながら、子どもたちが成長していく糧となることを大切にしています。
預けて終わりの場所ではなく、みんなで意見を出し合い、分担し合い、手と口を出し合って作っていく、横浜シュタイナー学園ならではの学童です。
1〜6年生の子どもたちが利用できます。
室内・校庭・公園のうち、それぞれの好きな場所で、好きな遊びをして過ごします。
授業終了後、担任の先生とおひさまの部屋へ移動します。
ペレの先生にご挨拶して好きな遊びを始めます。
室内遊びは、折り紙、お絵かきなどその子の興味にあった遊びをおこないます。校庭での外遊びは、鬼ごっこ、砂遊びなどがあります。
3・4年生がペレに参加すると一緒に萱場公園で遊ぶことができます。
学年を交えていろんな子と遊ぶことで、自由な発想から新しい遊びが生まれます。また、コミュニケーション力も養われます。
公園への行き帰りや、おトイレに戻る時などは、必ず、指導員や保護者が同伴し、子どもたちを見守ります。校庭や室内遊びを続ける子どもたちもいます。
帰りの会は区切りをつけるため、16時に合わせて行います。子どもの様子に応じ、お迎え時間の調整が可能です(担任と相談の上、14〜17時頃まで)。
長期休みは、全員が同じ場所・同じリズムで過ごします。
登校したら、水やり、玄関前掃除など、朝のお支度から始まります。
朝の会では先生や参加児童とのご挨拶、お話、朝の言葉や歌など、毎日繰り返すことで心と体を整えます。
低学年の児童たちはアクティビティで身体を動かします。
3年生以上はそれぞれ長期休みの宿題等の学習をおこないます。
午前中は萱場公園など外でしっかり身体を使い、学年を交えて遊びます。そうしたことで午後まで子どもたちがまとまって過ごすことができます。
手洗いうがいをして、みんなでお弁当をいただきます。
語り聞かせは、みんなで静かに過ごす時間です。耳を傾け、聴き、想像する力を養います。
午後は主に室内でゆっくり時間を取って活動します。手仕事、おやつ作り、もしくは自由遊びをおこないます。
使った場所をみんなでお掃除して整えます。
帰りの会では、お話や帰りの歌を歌い、先生とさようならのご挨拶をします。
保護者のお迎えまで自由遊びをします(順次下校)。
運営:横浜シュタイナー学園 活動グループ『ペレの家』
放課後ペレ
活動日 | 学期期間中の月曜日~金曜日の放課後、週5日 ※学校行事開催の日や休校の日、また気象警報等により一斉下校が決定された際は、お休みになります。 ※1年生は、担任と相談のうえ開始となります(例年6月1日以降)。 |
活動時間 | 下校時刻から17時まで(帰りの会は16時) ※参加開始時と延長を希望する際には、事前に担任との面談が必要です。 |
活動場所 | 霧が丘校舎おひさまの部屋・校庭・萱場公園・その他 |
保育者 | 各日、指導員2名、指導員補助(利用保護者)2名 ※指導員募集中 |
種別 | 月会員と単発会員の2種類があります。
[月会員] [単発会員] |
参加費 | 学期ごとに学園運営費と共に引落し
[月会員] [単発会員] [補助サポート金] 4,000円/月 (月会員で指導員補助に入れない場合) |
長期休みペレ
(朝の会、学習、おやつ、散歩、自由遊び、帰りの会など)
活動日 | 長期休み中(夏休み・冬休み・春休み)の平日 ※お盆や年末年始の休みあり ※1年生は夏休み以降に参加できます。 |
活動時間 | 8:30〜17:00(8:00から受け入れ可能) |
活動場所 | 霧が丘校舎おひさまの部屋・校庭・萱場公園・その他 |
保育者 | 各日、指導員2名、サポート(活動グループメンバー他)1名 |
参加費 | [全日程利用] 2,000円/日×該当する長期休み保育の全日数分 [単発利用] 3,000円/日×希望する参加日数分 [早預かり] 8:00〜8:30 300円/回 |
定員 | 15名程度/日 |
保護者として学園にかかわり、我が子は12年の学びを終えました。
変化する時代の中でも変わらぬ子どもの姿があります。何時間でも飽きることなく全力で遊ぶ子ども達。大人は心の基地となり、周りを整えながら支えていきたいと思います。
下の子の幼稚園の送迎があるので、ペレが始まり私がだいぶ助かっているだけでなく、本人も放課後のペレを毎日楽しみにしていて、気の合うお友達と存分に遊べるので充実した顔で帰ってきます。木登りが大好きですが、なかなか近所では木登りできるところがない中、校庭で先生に見守られながら登らせてもらえるので、本当にありがたいです。
ペレでは、異学年とも仲良く遊べるだけでなく、親以外の大人とも関われるのは、子どもにとってありがたいことだと実感しています。
仲間と授業を越えたところで、少し自由に過ごせるのは楽しいようです。また、自由すぎないことが、親にとってだけでなく、子どもにとっても安心感があるように思います。セイフティネットがあるからこそ、冒険心をもってチャレンジできる、ということがあると思うのです。なので、放課後にただ子どもたち同士で自由に遊ぶというのとは違い、多様だけどベースとなる価値観が近い大人たちの目が、程よくあるのがいいと思います。
部屋で工作にじっくり取り組んだり、外で思い切り汗をかいたり、その時の気分や体調に合った過ごし方ができます。補助に入ると他学年の子どもを知ることができるのが良いという理由で、月に1回ほど親子で参加し、ペレを楽しんでいます。
学園に入学を決める際に気になっていたのが、校庭がとても狭いこと。
ところが入学してみると、授業でも運動場として利用させてもらっている萱場公園がすぐ近くにあることを知りました。
毎日のペレでは多くの子どもたちが、晴れていれば授業が終わると同時に萱場公園に行き、遊具や砂場で遊んだり、広場で走り回ったり、木々や草花、虫取りなどで季節の移り変わりを肌身で感じることができています。
うちの子も季節ごとに萱場公園の手土産をたくさん持ち帰ってきてくれます。
校庭と変わらないくらい密接に子どもたちと繋がっている萱場公園は、子どもたちの学校生活の思い出に色濃く残ると思っています。
6月から娘がペレに参加し始めて数か月が経ちました。
入学直後は親子共々学校に慣れることや、仕事のスケジュールなどの調整で手一杯となり、現実的にペレの家に縋るかたちで利用を始めました。
利用が始まる頃はクラスで少しずつ関係を作っている時期でもあり、上級生も多くいる環境に適応できるか、負担にならないか心配していましたが、親の不安などどこ吹く風か、数日のうちに慣れてしまい、ある日早く迎えに行った際には「なんで早く迎えにくるの、、帰って、、」と大泣きしてしまうほどになってしまいました。
学校運営と同様にペレの家も指導員の先生と保護者で運営していますが、保護者が保育補助を分担することに「自分にもできるのか?」と当初不安を感じていました。それでも実際に補助員として同じ時間を過ごしてみると生徒のパワフルでコントロール不可なエネルギーに圧倒されたのと同時に、親が与えなくても子どもたちは自分で創造しながら遊ぶのだということを目の前で見て体験することができました。
私が補助に入った際にはくっついて離れないのではないかと思った娘は、学年の壁もなく楽しそうに遊んでいて、想像していたよりひとつ大きく成長していました。
変な言葉を覚えてきたり、面白い嘘をつくようになったり、驚くことも多いですが、親が大人の都合で頼りとする時間は、子どもにとって創造的な時間になることができると感じました。
夕食の際にもペレの家の話が多くなり、楽しそうに話をしている姿を見て、この学びの時間をできる限り充実させてあげたいと思うようになりました。
横浜シュタイナー学園教員会は、子どもが入学して約2か月間を「学校生活に慣れる期間」と位置づけています。子どもは入学と同時に新しい空間で新しい先生、新しい友達と出会い、今まで経験したことのなかった「授業」を受け、学びへの一歩を踏み出します。幼児期に過ごしてきた生活と異なる生活への移行によって子どもの心身に大きな変化が起こります。
この期間、子どもは午前中に多くの体験を全身全霊で受け止めているため、大人が思うよりかなり疲れています。そこで、子どもの心身を休め、これら学びの体験を子どもの深い部分に浸透させるために、午後は慣れ親しんだ環境でゆったり落ち着いた生活を送ることが必要です。
そのような考えに基づき、入学してはじめの3週間(大型連休まで)は10時半下校としています。また、平日のペレへの参加は、原則6月からできるようになり、子どもの生活リズムを守るため、時間も短くする(遅くとも16時までにはお迎えする)ことを推奨します。
新しいことずくめの体験に身も心もいっぱいな子どもに必要な休養をとりつつ、小学校生活に見合った規則正しい生活リズムを身に付ける期間とご理解いただき、この時期を工夫しながらお子さんと過ごしていただければ幸いです。