横浜シュタイナー学園の創設時、わたしたちは校舎改修の多くの部分を保護者、教員、そして学園づくりに興味を持つ友人たちの手による「ボランティア工事」で賄いました。
この伝統は、2011年から使っている十日市場校舎の立ち上げ工事でも生かされました。
ここ数年は大がかりな工事はお休みしていましたが、今年の夏にはその横浜伝統のボランティア工事が復活しました!
平日はあまり学校にかかわることのできないお父さんたちが休日を割いて集まり、「ああでもない」「こうでもない」と議論しながら工事した結果の玄関たたきと校庭の柵は、子どもたちの日常生活に大きく貢献することでしょう。
猛暑のなか、熱気に満ちた工事の報告をお読みください。
(ボランティア工事担当教員 長井麻美)
この夏、学園では先生・保護者によって2つの修繕・工事がおこなわれました。
一つは、霧が丘校舎の校庭フェンス工事。半年以上の調整と設計の試行錯誤を重ねた(自分たちでいうのもナンですが)
素敵な木製フェンス。
もう一つが、十日市場校舎入口の木タイル修繕。
こちらは綿密な調整のフェンス工事とはうってかわって、男気溢れる当日計画当日施工(出たとこ勝負)の一発工事。
木のブロックタイルが凹んだり傷んだり、ガタガタになってつまづいてしまいそうだった入口の修繕です。
集まったのは、男気溢れる長井先生とオヤジ達5人。
まずは意外と重い木タイルをはがしていくところから始めました。その数は多分400を超えたと思います。
あっという間に仮置き場としたブルーシート上に、木のブロックの山ができました。
このタイルを支えていた木の内枠を確認すると、底が腐食しかけて既にボロボロ。即断即決で交換することにしました。
すぐに寸法を採って買出し。併せてタイルの底を支える砂を購入してきました。
元々の内枠の木材角が若干小さいものであったため、新枠の設置は難しいところもありました。
しかしそこはオヤジ達、軽口・近況語りながら、ノコギリ・カンナで真っさらなヒノキ材がミルミル加工されていきます。
手際の良さとビギナーズラックが相まり、えいやっと一発で壁間を隙間なく決めて(少しは隙間あったかも)内枠完成。
さてここからはかなり地道な作業。
下地に砂を追加して平らにならし、一つ一つ木タイルを並べていきます。
と、その前に、○年のホコリや汚れにまみれた木タイルをキレイにする所から。
腐食でボロボロなのから、意外ときれいなものまで、種々様々で多種大量。
永遠かと思えるホコリ払いは、少し辛い気持ちになりましたが、学園の刷毛が大活躍で助けてくれました。
自然とできた役割分担で、並べ担当の四人のオヤジは愉しそうにタイルを置いていきます。
少しづつ大きさの違うタイルを、あーでもない、と考えて並べますが、性格出ますね。、
悩みながらゆっくりと進める人。えいやっと片付けようとする人。楽しい時間でした。
何故か簡単にキチンと並べきる人もいれば、どうしても上手くタイルが入らない人。
あーでもない、こーでもないと笑いながら、最後は皆の力ではめ込みました。
と、云うわけで完成です。よかったよかった。
先達が作り上げた十日市場校舎の、顔ともいえる入口タタキが、少しだけ新しい顔で修繕されました。
学校作りにかかわった方々の想いとともに、自分たちの代の想いも少しだけ学校に残っていってくれたら良いなぁと、汗だくになりながら満足そうな顔で記念撮影をしたメンバーたちでした。
(2・5年保護者 千代継)