子どもたちの放課後の大事な遊び場でもある学童保育[ペレの家]。
大人たちがほどよく距離を取りながら見守る空間で、子どもたちは教室とはまた違った顔を見せてくれます。
毎月初めに全校保護者へと届けられる[ペレ通信]をブログでもお届けします。
『子どもの「遊び」は魔法の授業』
このタイトルを冠した本の著者はキャシー・ハーシュ=パセック氏らで、子どもたちにとって「遊ぶこと」の重要性を科学が明らかにしてきたと伝えていて、共感できるものがありました。大学の部活時代から沢山の子どもたちと私も出会った中で感じていたことが、魅力的な言葉になったような本の題名に惹かれました。
先日のペレでのことです。
数名の女の子たちが、エポックノートのような遊びをしていました。自分たちで白い紙を折って束ねて、エポックノートを作り、クレヨンで線や文字をページごとに描いていきます。それを何日かかけて作り続け、クラスの友だち同士で一緒に分かち合う喜びは格別でしょう。
子どもたちの遊びは軽く思われがちな面があります。
上記の本には「子どもの遊びは時間の無駄である」という神話に対して「何年にも渡る研究を通して、「私たちは、『遊びは幼い子どもたちにとって車のガソリンのようなものだ』という結論に達した。遊びは子どものあらゆる知的活動を支える燃料そのものなのだ。」と書かれています。
授業がある日のペレは、特にプログラムがなく、子ども自身から湧き出てくる自由な遊び心で、放課後約2時間を遊びまわれます。
本にもあるように、例えば「ごっこ遊び」は、目の前にあるものから自身を解き放つ訓練となり、独創的な答えをひねり出すことが可能となります。外遊びは、自然科学や物理、色彩などの膨大な量の刺激を受けることができます。その他にも数学的思考の発達に影響を与えたり、自身を癒す休息の効果もあったりと、遊びは子どもたちに数え切れないほどの恩恵をもたらします。
そしてさらに著者は、そのかたわらに見守ったり一緒に遊んだりするおとなの存在も大切だと書いています。
ペレで月日を重ねるたびに私もそう強く思います。
(ペレの家指導員 鎌上)