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色や線と向きあう時間 ~2月の美術講座~

2023年2月28日

水をたっぷりと含ませた画用紙に、筆で色を置く。
にじんだ色と色が重なって、そこにまた新しい色がひろがる「にじみ絵」の独特な世界。
シュタイナー学校の子どもたちにとってはお馴染みの水彩だが
大人にとっては目から鱗が落ちるほど、新鮮な驚きをもたらしてくれる。

学園の保護者向けに、学園の勉強会グループが企画してくれた「美術講座」。
年3回の開催で、2月が最終回。
先述の「にじみ絵」は5年生の「植物学」がテーマ。
そして残った時間で、クレヨンで描くフリーハンド「幾何学」にも挑戦した。
 

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「光が満ちています(黄色を広げる)」
「大地は静かです(青を広げる)。大地の上には気持ちよく風が吹いています(青と黄色がまざって緑が生まれる)」
「地中の小さな種からは根が伸びて、やがて上へと芽が伸びていきます」

講師の太田先生が白い紙に新しい色をのせるたびに、小さな種から根や茎や葉がふくらみ、世界が展開していく。最後に熱(赤)が加わって、みるみるうちに色鮮やかな草花が現れた。

先生の物語を聴いたあと、参加者それぞれ席に戻り、無心に色と向かい合う。

 

 

この水彩は文字どおり「水物」のよう。色が生きているのだ。

その証拠に、筆を置く、離す、その一瞬一瞬、色が形が変わっていく。
先生曰く、水の含ませ具合や筆使いなど、慣れれば、大人らしくコントロールできるーのかもしれない。
でもこの緊張感と、自分でも予期せずに現れてくる新鮮な世界がまた楽しくてたまらない。

 

 
声も立てずに集中していたのは、それでも15分くらいの間だったろうか。
やわらかな光を放つような花、力強くすっくと立つ花。
できあがった作品を並べて眺めると、黄・青・赤のたった3色から生まれたとは思えないくらい、さまざまな植物が現れた。
 

 
世界が多様であるわけだ、と納得。
 

あらためて、白い画用紙にクレヨンと向かう。

「紙の真ん中に点を置いてください」
「点から上に向かって、好きな長さの線を書きます」
「今度は点から下へ、右、左、そして四方八方へ、最初の線と同じ長さの線を書いていきます」

 

 

すべての線は、点から同じ長さで伸びている。
何本も何本も、ただただ慎重に線を描く。
やがてそこには、同じ長さの線に満たされた「円」が現れた。

ある点から同じ距離にある点の集まりが「円」-誰もが知っている定義。
でも、自分の引いた一つ一つの線の結果として現れた「円」は、中心点からぐるりとコンパスで引いた、外枠の「円」とはまた違って見えるから不思議。

現れた美しいカタチから、法則を探す面白さ。
数学音痴の私でも、なんだか「幾何学って面白いのかも」と思えてしまう。
こんなふうに数学と出合っていたら、世界は違って見えただろうか。

 

シュタイナー教育ならではの「にじみ絵」「フリーハンド幾何学」
こんな授業を日々受けている子どもたちには、やっぱり世界はすこし違って見えるのかもしれない。

(9年保護者)

 

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横浜シュタイナー学園では年に数回、公開イベントを開催しています。
公開イベントでは、学園の授業を実際に体験できる「体験授業」が大好評。百聞は一見、いえ一動に如かず。
いらした際にはぜひご自身の身体で感じてみてください。
「腑に落ちる」ものがきっとあると思いますよ。
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✦ ✦ information ✦ ✦
次回の公開イベント <オープンデイ> は6月を予定しています。
どうぞお楽しみに!