子どもたちの放課後の大事な遊び場でもある学童保育[ペレの家]。
大人たちがほどよく距離を取りながら見守る空間で、子どもたちは教室とはまた違った顔を見せてくれます。
全校保護者へ届けられる[ペレ通信]をブログでもお届けします。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
先日はさわやかな秋の青空のもと「上級生と遊ぶ会」を開催いたしました。
ペレの子ども達は7・8・9年生のお兄さんお姉さんとの楽しい時間を過ごしました。
来てくれたお兄さん、お姉さんたち対ペレの子どもたちでのおおきな鬼ごっこを繰り返し、おおはしゃぎの1日となりました。
さて、今回は指導員の松永先生の投稿です。東洋の美術がお好きで今は日本美術史にも興味を広げておられるそうです。シュタイナーに出会い、現在は絶賛勉強中!の方ですが、「知れば知るほど興味深い」と熱心に取り組んでおられます。
(ペレの家指導員 阿部まさみ)
〜創造力豊かな遊び〜
(指導員エッセイ)
わたしがペレの家に指導員として参加させていただき、もうすぐ1年になります。
とはいえ、月に2~3回なので、まだまだ未知な事もあり、他の指導員の先生方や保護者の方
だけでなく、時にはこどもたちに教えてもらうこともあります。
雨の日は、横浜市が運営する「こどもログハウス」に行くことがあるのですが、つい先日、
近くのログハウスに行き、わたしも遊具に登ろうとしたところ、「遊具には裸足で登らない
といけない」ということを、こどもたちが教えてくれました。わたしは初めて行ったので知
らなかったのです。
ペレの時間では、いつもこどもたちの独創的な遊びに感心させられます。
駄洒落や早口言葉を考えたり、動物になって動いてみる等、道具を使わない遊びも得意です
し、ペレの家に用意してあるクレヨンや紙で絵を描いたり、折り紙を折ったりもしますし、
木製の洗濯バサミやお皿、色とりどりの綿の布、衝立(ついたて)などを使って、家やお店
屋さん、お城や電車などができたりもします。
折り紙の一部分に絵を描いて、開くたびに違う絵が見えるものを作ってみたり、段ボールで
作ったポストに、届いた手紙のお礼にと折り紙を折って送り主に届ける、という遊びが始ま
ったこともありました。
(その時は、お手紙を書いてポストに入れて欲しいという要望がありました(笑)。そういう
リクエストを周囲の人に出せるということも大切なことだと思っています。)
家やお城などの建造物を作るときは、玄関が自動ドア(紐で引く手動ですが、ドアの前に立
つと引いてくれる係の人がいます)になっていたり、こんなところに!?というところに隠
し部屋があり、中で隠れていたり、と驚きます。
こどもたちの独創的な遊びは、屋外でも見ることができます。
近くの公園に遊びに行くとき、木のお椀やステンレスのザルやボウル、大縄跳び用の綱など
を持って行きます。
ある時は、ザルやボウルを石臼に見立てて、そこに紐を付け、蕎麦(に見立てた砂)を挽き
だしました。紐を引くことで、見事に臼が回り、素晴らしいしくみが出来上がっていました。
(もちろん、鬼ごっこ等の普通の遊びもします。)
わたしはシュタイナー教育をまだまだ勉強中なのですが、そこで学んだ「何にでも見立てる
ことができるシンプルな道具」が「こどもたちの独創性を輝かせる」ことを、前述のように
目の当たりにしています。
そして、シンプルな道具を何かに見立てるには、空想(ファンタジー)も必要です。
空想することでは生命力が増え、健やかに体を作りあげていく力になる、と理解しています。
また、ドイツの詩人・劇作家のシラーは、「人間は遊ぶときにのみ真に人間となる」と言葉
を残したそうです。
これからも、ペレの家がこどもたちの健やかな遊びの場であれるよう尽力したいと考えてい
ます。
(ペレの家指導員 松永理恵子)
✦ ✦ information ✦ ✦
学童保育「ペレの家」では指導員を募集しています。
ご興味のある方はぜひ詳細をご確認ください。