新1年生14名と転入生2名を迎え、横浜シュタイナー学園の2019年度がスタートしました。桜並木の淡いピンク色の花びらが舞う中、無事に入学式を終えることができました。
例年、春休み中の校舎はしんと静まり返っているのですが、今年は様子が違い、子どもたちの遊ぶ声が響いていました。学園では今年度より、在籍している子どもを対象に、長期休み中の保育を始めたのです。これまで、保護者有志が運営してきた放課後の子どもの居場所「ペレの家」が、学内の組織になり、長期休みの保育も行うようになりました。
保護者やOB保護者の他、新たに2名の指導員を迎え、シュタイナー教育をベースにしたリズムある3週間を過ごしました。
朝の会の後、自由遊びをし、おやつ、公園での外遊び、手仕事やおやつ作りなど、学園の先生たちとも相談し、1日のリズムを作り、そのリズムを大事にしてきました。私も指導員として入りましたが、保育期間の後半には子どもたちの中にも1日の流れが入っているし、リズムがあることで指導員にとっても疲れが少ない(!)というのは発見でした。
時々、学校を訪れる先生や保護者が保育の様子のぞいては、「お家のようないい雰囲気だね」と言ってくれたそうです。若い男性指導員もいるので、3、4年生の男子たちも、よりダイナミックに鬼ごっこを楽しめた様子でした。時々は小さなケンカもありつつ、大人が見守るあたたかい空間で子どもたちは、安心して楽しく過ごせていたのかなと思います。
これまで「両親ともに働いているから学園への入学は難しい」といった声も聞きましたが、お仕事だけでなく、遠方からの通学や、小さい弟妹がいること、介護など、多様な背景を持つ家庭のお子さんにも、シュタイナー教育を受けて欲しい、という思いで長期休み保育ができました。
これまでも、必要なものは自分たちで作る、という考え方で、いくつもの学内の活動グループが生まれています。これからも大人たちが協力し合い、子どもたちのための良い学校づくりができたらと思っています。
(5・8年生保護者 中島美穂)