子どもたちの放課後の大事な遊び場でもある学童保育[ペレの家]。
この春から新しい指導員さんたちを迎え、大人たちがほどよく距離を取りながら見守る空間で、子どもたちは教室とはまた違った顔を見せてくれます。
全校保護者へ毎月届けられる[ペレ通信]をブログでもお届けします。
「ミタス」という遊びをご存じでしょうか。
基本的に地面に下りたときだけタッチできるという高鬼(たかおに)ですが、「( 名前 )ミタス!」と、相手が地面に下りた瞬間に名前を叫ぶことでもタッチできるので、遠くにいても言葉で捕まえることができ、足の速い遅いだけにかかわらず遊ぶことができます。また鬼も高いところに上がっていなければなりません。地面に下りたときに「鬼ミタス!」といわれると10数える、つまり逃げる側は鬼をストップさせる(その間に逃げる)ことができるのです。
冬休みのペレで1時間以上夢中になって、この「ミタス」をやり続けた日がありました。なかなか遊びに入り込めない様子だったので、私も加わり3、4人でこの「ミタス」をやり始めました。遊具の上や、ちょっとした段差を使ってぴょんぴょんと移動しながら「〇〇ミタス!」と叫んで追いかけていきます。「言い終わる前に上に上がったからセーフ!」となったり、あと少しでタッチできるというところで「鬼ミタス!」と返されて10秒ストップさせられたり。やってみると思いのほか面白く、まず私が楽しくなってしまいました。子どもたちの目もキラキラ輝いてきて、結局「僕も入れて!」「私も!」と次々に子どもが加わり、私は退場。あとは子どもたちだけで夢中になって遊んでいました。
子どもたちの中で一度「面白い」という気持ちに火が付くと、あとは自分たちでどんどん考え、工夫していきます。今回も「鬼は交代するのではなく凍ることにしよう(氷おに)」となり、個人対個人の鬼ごっこに助け合いの要素が加わりました。
感心したのは4・5年生の間での連携した動きです。「タッチされること」で終わりではなく、「いったんタッチされるけどすぐに助けて」もらえばいいのだと途中で気づいたようで、鬼の位置と自分や味方の位置などの状況を判断してお互いに声をかけながら動くようになりました。チームを作って協力するという要素がさらに加わった形です。
遊びの始まりのところに大人が手を貸した形になりましたが、子どもの遊びには必要な時に少しの手助けがあればいいのだと思います。何が起こるかわからない遊びの中では、いつ、どうやってというのはなかなかに難しいことですが、子どもたちの「楽しい」「やってみたい」に火が付く時を感じながら見守っていこうと思います。
(ペレの家指導員 阿部)