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新治の森で音体験

2023年6月26日

横浜シュタイナー学園は横浜や都心の通勤圏内にありながら
豊かな自然を残した里山が近くに広がっています
子どもたちはさまざまな学習の中で里山を訪問し、
自然体験をしていきます
今回は里山での音楽の授業の様子をブログにてお届けします

 

*  *  *  *  *

5月下旬、音楽の校外学習として朝から3年生と新治市民の森へ出かけました。
先日下見をした道を通る、約2時間のコース。
学園を出発してから10分足らずで森の入り口に到着。

いまは、女王蜂が巣を作れるように、
働き蜂たちが、良い場所はどこにしようかと飛び回って探している時期だそうで、
蜂にはじゅうぶん気をつけながら歩きました。

森に入ってからは、どんな音が聞こえるか、耳を澄ませて歩こう、
と伝えてから入ったので、子どもたちは静かに1列で進みます。
この様子を巨人が上から見たら、無言の蟻の行列のように見えるのかな?
なんて思いながら、足を進めました。

森の中はしっとり湿っていて、背の高い樹木が立ち並び、
足元にはシダ植物が鬱蒼と茂っていました。

聞こえてくるのは主に鳥の鳴き声。
一際目立つ鳴き声のカラスや、テッペンカケタカのホトトギス、
名前はわからないけれど色々な声が響き渡っていました。

ざくっざくっと進む足音って結構大きいんだなあと思っていると、
ぶう〜んと蜂が1匹。
予め伝えていた通り、静かに身を屈めると、子どもたちも静かに座る。
最後尾にいた担任の先生と後で話してわかったのですが、
後ろの方の人たちには蜂のことはわからなくて、
前の方が座ったので真似て座って、
担任の先生は、座って森の音に耳を傾けているのかしら、面白いわね、
と思っておられたそうです。

森の池ぶち広場で、手ごろな枝をそれぞれ見つけて、
どんどん歩いていき、
新治市民の森愛護会の方に前もって許可を得て、竹林へ。

竹の地下茎が飛び出してあちらこちらにあり、
ひとりが竹に耳をあて、もうひとりが飛び出している竹の根っこを枝でたたくと、
竹に音が伝わってくる。
子どもたちは太い竹に響く音に驚きながら何度も試していました。
その後子どもたちが演奏者となり、私が指揮者となり、竹のコンサート。

コーンカーンコーンカーン

という竹を打つ音が心地よく竹林に響き渡りました。

竹林を離れ、谷戸田まで歩くと、田植えを目前に、
谷戸田の会の方が、苗の準備をされていました。
挨拶をすると「この前は7年生が来て草抜きしてくれたよ。」
とおしえてくださいました。
7年生は、園芸専科の授業の中で、
新治市民の森での里山保全体験学習を行っています。
これらの活動を通して、
地域との交流ができていることの大切さを改めて感じました。

3年生の子どもたちは、持ってきた木の笛をとりだし、
ピロロロピロロロと吹く。
小鳥たちの鳴き声と対話しながら。
しばらくすると、田んぼの主なのか、青大将が登場。
わたしたちが笛を吹くと頭を上げて、じっとしていて、
演奏が終わり、青大将さん、さようなら!と声かけると、
田んぼのほうにくるりと向き、まさしく蛇行しながら消えて行きました。
わたしは田んぼを泳ぐ蛇を初めて見ましたが、
蛇の通った跡がくっきりついていてとても面白かったです。

バザバサと羽音をたてて、大きな真っ黒カラスが木に止まると、
「アブラクサスだ!アブラクサスだ!」と子どもたち。
教室で担任の先生が読んでいる
プロイスラーの『小さい魔女』に出てくる話のできるカラス。
彼らは自然界と色々なものを通して繋がりを持っているのですね。
お天気にも恵まれ、とても良いひとときが過ごせました。

(音楽専科 伏見あかね)

 

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