2016年度入学式

2016年4月15日

4月9日土曜日、入学式。学園に11名の可愛らしい一年生を迎えました。 桜のアーチを抜けて、少し緊張した面持ちで学園に到着した新入生のご家族と子どもたち。温かなライアーの音色に緊張をほどきながら、式の始まりを待ちました。 式では新一年生の担任となる横山先生が紹介され、次に横山先生が子どもたちの名をひとりひとり読み上げます。名を呼ばれた子はしっかりと返事をして前に進み出ます。先生と握手を交わし、花かごを受け取って一列に並んでゆきます。 この花かごは新二年生の保護者達が前日に心を込めて用意したもので、横浜シュタイナー学園では新入生への恒例の贈物となっています。春らしく色とりどりの花かごを前に、先生との挨拶もそこのけ、花かごに突進してしまう子もおりました(笑)。 ついこの間卒園をしたばかりなのに、前に並んだ子どもたちの顔はもう一年生の顔。どの子もきっと、この日を待ちながら『一年生になる』準備をしていたのでしょうね。心の中で。 このあと、担任と子どもたちは階下の教室で「最初の授業」を行いました。9年間の幕開けです。 3月末から咲きだした学園前の並木の桜。この日を待っていてくれたかのように花びらが雪のように降り注いで、記念写真を撮り終えて家路につく新しい仲間たちを見送っていました。 (広報の会 石倉義子)

3/12「修了の会」と「卒業を祝う会」

2016年4月5日

学園前の並木通りの桜が満開!ピンク色のトンネルは、新入生を華やかに迎えるようでもあり、新しい世界へ一歩踏み出した卒業生たちにエールを贈っているようでもあります。 学園の新年度の始まりが目前ですが、春休みに入る前の3月12日には昨年度1年間の学びの集大成である『修了の会』が行なわれました。 入学したての頃から比べてずいぶんとしっかりした1年生だけでなく、どの学年の子どもたちにも成長が感じられ、次の学年へ進む準備は充分に整っているようです。 修了の会に続いて「卒業を祝う会」が行なわれ、卒業式を翌日に控えた9年生が最後のオイリュトミーを披露してくれました。 以下、指導してきたオイリュトミー専科教員の寄稿です。 〜9年生の卒業オイリュトミー作品について〜 今年度9年生は卒業作品として、ベートーベンのピアノソナタ「悲愴」、聖フランチェスコの「平和の祈り」、シュタイナーによる「EVOE」に取り組みました。 どれも大作への挑戦でした。 また、東京賢治の学校から絹のクライト(衣装)とシュライアー(その上につけたベールのようなもの)をお借りすることができました。 ベートーベンのピアノソナタは最初に曲を聴いたときから皆が感動し、練習を楽みにしている、いうことが伝わって来ました。 8年生、9年生になるとオイリュトミーをやることの意義を知りたいと思うようになります。いくら言葉で説明しても、伝わらない、そんなもどかしさに苦しんでいましたが、あるとき、気がつきました。 この人たちはオイリュトミーがどのように誕生したのかも知らないし、第一見たこともない、上級生の完成された美しいオイリュトミーを見たことはなかったのだ、と。 例えば、なぜヴァイオリンを習うのですか、という問いにどう答えれば納得がいくでしょうか。説明する以前に楽器に触れ、演奏を耳にする機会が多くあれば、なぜという問いは別の意味を持つでしょう。 そう思って今回はぜひ絹のクライトとシュライアーをつけて公演しようと思いました。またこれは下級生へのよい贈り物になると思ったのです。 初めて衣装を着た日、時間が来て、「じゃ、今日は着るだけ、これでおしまい。」と言ったら、「え ーっ、これで悲愴練習したいー」と皆が言い出し、時間超過してピアノソナタを動きました。 衣装が来て以来の練習は毎回、迫力のある時間になりました。 スピード感と情感の溢れる、よい卒業作品になったと思います。 卒業生のみんな、素晴らしい作品を本当にありがとう。また保護者のみなさまの素晴らしい連携があってこそ、衣装の丈上げなどが出来ました。心より感謝いたします。 (オイリュトミー専科教員 猿谷利加)

5年生 土器の野焼き

2016年2月26日

1月28日(木)に五年生の子どもたち15人と保護者5人、そして四年生担任とでくろがね野外活動センターに行き、土器の野焼きをしました。 まきをなたで割り、たき火の形に積み上げ、その周りに二週間乾燥させた土器を並べました。(火起こし道具での火をおこしは結局時間切れになってマッチのお世話になったのは残念ではありましたが)たき火の火で1時間かけてあぶったあと、できた熾火の中に入れて本焼きをしました。 子どもたちは煙にいぶされゲホゲホいいながらも土器の方向を回転させたり、火の番を したり、合間にはアスレチックで遊んだりしました。お昼前には5、6人のグループに 分かれてかまどに火を起こし、温かいお汁を作りました。冬の晴れた日にたき火をして、遊んで、温かいお汁とともにお弁当をいただきました。とても気持ちのよい日になりました。 (5年生担任 森田修)

4年生音楽の授業から

2016年2月19日

(※1月20日(水)、4年生の音楽の授業参観がありました。) 4年生は、12月に練習したクリスマスの曲を1月に持ち越して、先週その最後の練習を 保護者の方々に参観して頂きました。 それは笛のメロディーと カンテレの伴奏2パートとの合奏です。 3年生までは皆で1つのメロディーを演奏することを学び、4年生からはグループに分かれて一声のメロディーを、タイミングをずらして演奏する「カノン」をその学び、その後パートが重なる多声部の「合奏」へと進みます。合奏するためには、自分のパートをテンポを崩さす一定に保って演奏することと、他のパートも聴きながら演奏し、合わせることが必要です。 今回のクリスマスの曲は笛が難しかったので、笛を冬休みの宿題にして1月まで練習することにしました。当初はそこまで長く続ける予定ではありませんでしたが、4年生がとても熱心に取り組む様子を見て 練習を続けた方が良いと思ったからです。 参観日の授業は いつもと同様に、歌の練習から始まります。子どもたちが歌うメロディーと少しずれた音程のメロディーを私が一緒に歌います。これは少し難しく、上手くいく時といかない時があります。 次に4拍子のタクトで歩きながら 2グループに分かれてカノンで歌います。これは迷うことなくずいぶんすっきりと歌えるようになりました。 その後 メインのクリスマスの曲を、全員で笛、カンテレ(1)(2)のパートを順に練習し、次に3パートと指揮に分かれて 2パートずつ合わせ、3パートで数回合わせていくうちにだんだんまとまってきて 子どもたちが納得した表情になったところで、最後の仕上げの演奏をして終わりました。 子どもたちは練習の過程で 他のパートに合わせなければいけない個所に気づいたり ずれが生じるところでは、お互いに補い合うことで合奏が成立することが少し理解できたのではないかと思います。どこにどう合わせたらよいか、皆が迷って混乱したこともありましたが、子どもたちは諦めず 完成させることに意欲的で、自主的に放課後練習もしました。そこを経て各パートが一緒になれた時の満足感はひとしおだったのでしょう。 私の予想を超えた所でここまで熱意を持って「合わせたい」と思えることが素晴らしく、4年生の成長を感じました。 (音楽専科教員 原口理恵)

モチっとオヤジ・大お餅つき!

2016年2月5日

1月24日(日)、保護者有志による“オヤジの会”主催・餅つき大会、その名も「モチっとオヤジ・大お餅つき」が開かれました。 参加した6年生保護者(母)の感想文です。 >>>>>>>>>>> 子供が6年生のプレ思春期になると、このような行事になかなか参加できなくなるのですが、この日は、息子が参加を快諾したため、休日に朝から遊ぶであろう息子の友達も巻き込んで、自転車で会場へ行きました。(「自転車で行っていいのなら参加する」が6年生男子の弁) 申し込み不要、1人の保護者が何人か連れて行ってOK、いつ来てもいつ帰ってもOKというアバウトな参加条件はとても助かりました。 餅米を炊き、石臼でついたお持ちは絶品!! 子どもたちが摘んでくれたヨモギでヨモギ餅、あんころ餅、おろし餅。雑木林を使わせてくださった地主さんの野菜で味噌汁。焚き火では焼き芋、焼きリンゴ、焼きマシュマローー。 すべて中身重視で、おしゃれじゃないところに、ハートがときめきました。おしゃれじゃなくて、アバウトって、体と心にいいですね! 餅つきは、お父さんや若いお母さんたちがリズムよくついて、盛り上がりました。この会場をお世話してくださったYさんは、地域作りの会の方だそうです。焚き火は煙が出ますが、近所も自治会も巻き込んで、近隣住民の了承を取り付けてくださったそうで、頼もしい。 「子どもたちにどんどん火の体験をさせて!」ひたすらマシュマロを焼く子。枝や杉の葉をくべる子。ハンモックにウリ坊のように群れて乗る子ら。太い枝を薪にすべく、大人の指導を受けながら枝を割る子。木に登ってお餅を食べる子。自転車で栗林の中を走り回る子(息子たち。なぜか高学年になると、山林内の道なき道を自転車で走りたくなるらしく、学園の男子は歴代やる傾向が・・・。ふかふかの栗林を走らせてもらえてよかったです)。 子どもたちは、林内の道を軽トラックの荷台にギュウギュウ詰めで乗って畑まで行き、ニンジン堀りをする体験もしました。トラックを後ろから2人の大人が押していました。あの光景は一生忘れないと思います。 お母さんは何もしなくていいということでしたので、後片付けもお父さんたちにお任せしてしまいました。男性がやるとさすが、速いです。 赤ちゃんをだっこしながら談笑するお父さんたちは素敵でした。雑談の中から、「お母さんが何でもやると、父親の出番がなくなる」という声が聞こえてきました。のびのびと料理や保育、力仕事をこなすお父さんたちを見ていて、「(母親である)私は、家で夫にダメ出しばかりしてたかな。男性には男性のやり方があるのだから、好きにやらせた方がいいのかも」と反省。土曜や日曜に時々オヤジの会をしてもらえると、お父さん同士も成長があり、お母さんはその時間に社会的な活動ができるかもしれず、お互いにプラスが多いのではないかと思いました。子どもたちもお父さんたちと一緒だと、なんだかざっくり大きく存在していられた感じです。 「予想したよりおもしろかった!!」(息子の感想)。林の中でとことん遊んでいました。 学園近くで、こんな体験ができるなんて! 地域という足元を見れば、欲しいものはみんな用意されている。宝物は足元にある。そんな豊かな気分で帰路に着きました。 (6年生保護者・中根圭代)

雪が降った!

2016年1月29日

大寒を過ぎ、文字通りの厳しい寒さが続いています。 1月18日(月)には、横浜にも雪が降りました。大人は慣れない積雪にあたふたしてしまいましたが、子どもたちにとっては待望の雪! 授業や休み時間でも雪に遊び、そのエネルギーは放課後の遊び場「ペレの家」にも続いていました。 授業後ペレの家に来るや否や外に駆け出し、校庭や公園に散って行く子どもたち。公園ではパンツまで濡れて着替えの服が無くなってしまうほど(!)、転がったり斜面を滑り降りたり、めったにない雪を味わいつくしていたようです。 校庭ではご覧の通り。男の子たちは雪合戦を堪能した後、雪の要塞?お城?づくりに夢中です。もうほとんど校庭には雪は残っていませんでしたが、方々からたくさんの雪を運んでは高い壁をつくっていました。 子どもって、本当に遊びの天才!クリエイティブ! 傍らで感心しながら、こうして遊び尽くせる学園の子どもたちは幸せだな〜と感じました。 最後、雪解けの泥水が校庭から道路に流れ出てしまうハプニングがありましたが、3,4年生の男子数名が、大人と一緒にきれいに掃除し、頼もしい一面も見せてくれました。 (広報の会 中島美穂)

冬休み中のある風景

2016年1月15日

本年もどうぞよろしくお願いいたします。 冬休みを満喫した子どもたち。 寒さにも負けず、学校で元気に過ごしています。 * * * 横浜シュタイナー学園名物ともいえるのが、異学年で遊ぶ子どもたちの姿。 冬休みのある日、2年生と3年生、6年生の男子が一緒に遊んでいました。 じゃれあっているうちに2年生と3年生の雲行きが怪しくなり、このままではケンカ勃発!? というとき、絶妙なタイミングで6年生のYが止めに入りました。 するとまあ、年下の子どもたちは母たちが注意するよりよっぽどよく言うことを聞くではありませんか。 そこからちょっと遠くの公園に向かう道路でもYは 「この線から外に出るなよ」としっかりリードして小さい子たちを安全に連れて行きました。 その姿にすっかり関心して、私はYのお母さんに言いました。 「すっかり大きくなって、ずいぶん良いお兄ちゃんになったね」 するとお母さん曰く、Yも小さい時に今はもう卒業した年上の子どもたちによく面倒を見てもらったのだそうです。 そうして自分も大きくなって、自然に年下の子どもたちの面倒を見られるようになったのだと。 なるほど〜。そうやって子どもたちは遊びを通しても育ち合っていくのですね。 そういえば今や珍しい、昭和の時代のガキ大将ってこんな感じだったな、いざとなったら頼りになって優しくて。 と、懐かしくなりました。 一昔前では当たり前だった風景がここではまだ生きているのです。 (広報の会・中島美穂)

感想文 〜9年生英語劇を観て〜

2015年12月25日

9年生英語劇「The Seven Ravens and The Fantastical Tale of Finn MacCoul」を観て 近頃の私は涙腺が緩み気味だ。卒業までのカウントダウンが始まったようで、子供たちの発表がある度にこれまでの想い出が重なるのだ。案の定英語劇では、最初に舞台袖から聞こえてくる歌を聞いただけで熱いものがこみ上げてきた。 今回の英語劇は1年生の時から学んでいる英語の集大成である。演目が決まってから浜本先生はまず子供たちを都内にある「巨人のシチューハウス」というレストランに連れて行ってくれた。店主でアイルランド人のアランは身長2メートル(巨人の中では小柄な方らしい)、休日の日にわざわざ店を開けて子供たちを迎えてくれた。アイルランドでの勇敢な巨人戦士団フィーナのリーダー、フィンマクールにシチューをふるまっていたというアランの大きな手で作られた料理はどれも格別な味だったようだ。アイルランド民謡や楽器演奏も披露してくれたアランに子供たちも歌のプレゼントをしたということだ。 レストランでの食事が美味しく、楽しかったことは娘からも十分伝わってきたのだが、一向に家で練習している気配がない。予定を見れば漢字検定、例年より1か月遅い農業実習、卒プロの準備に、音楽の発表と9年生の2学期は本当に忙しい。農業実習から戻った翌週はエポックを英語劇に代えて集中稽古をしたが十分な時間が取れたわけではなかった。 さて当日、初めの「The Seven Ravens 」では7羽のカラスが重いからだ体を引きずるようにして飛び立っていった。いかにも思春期男子と苦笑する。7人の兄さんの食べ物をおいしそうに食べる妹役は食いしん坊のあの子にぴったりの役だった。2つ目の劇が始まるまで浜本先生も加わったバナナトリオの笛の演奏があった。その間に次々と舞台セットが用意されていく。2つ目の劇「The Fantastical Tale of Finn MacCoul」ではベナンドナーとフィンマクールの掛け合いがとても自然だった。かれらのユーモアのセンスに依るところが大きかったかもしれない。 英語についてはまだまだ練習が必要かもしれない。しかし全員は観客に伝える術が言葉だけではないことを熟知していた。その上一人一人の演技にゆとりや柔らかさを感じた。それは既に8年生劇という大きな舞台を経験したことからくる自信かもしれない。でもそれ以上に農業実習の2週間、共に働き生活をしたことで、12人が1つになれたこと、互いに相手の自我を尊重し信頼できるようになったことにあるのではないかと感じた。表に出ているときもそうでないときも、互いに補い合えることを知っている安心感で満たされていたのだと思う。 とはいえ卒業まであと何か月、なんて感傷に耽っているのは親だけかもしれない。子供たちの目は常に未来に開かれている。 最後に、短い期間で演出から小道具作り、選曲に演奏、そして英語の発音まで広範囲に及ぶ準備と指導をしてくださった浜本先生とご観覧くださった皆様に心より感謝申し上げます。 そして9年生よ、ありがとう。 (9年生保護者 石田のぞみ)

11/29開催「親子でむかえるアドヴェントのつどい」

2015年12月11日

校舎が星飾りやローズウィンドウで美しく飾られる季節。 11月29日(土)第一アドヴェントの日に、「アドヴェントのつどい」を開催しました。 晴天に恵まれ、“親子でむかえる”のサブタイトル通り、小さなお子さん連れの方が多くいらっしゃいました。 今年は「ろうそくの森」でのミツロウろうそくづくりや、人形劇など新しい試みもありました。 枯れ葉を敷き詰めた“森”を感じられる空間でライアーの生演奏を背景に、お子さんたちはろうそくづくりを楽しみ、人形劇では「かさじぞう」の世界に浸っていました。 また、ワークショップで羊毛のものづくりや、ライアー演奏の会場ではキンダーハープを弾くなど、様々な体験も楽しんでいただけたかと思います。 カフェでは温かいスープや手づくりのお菓子を囲んだたくさんの笑顔が見られました。 多くの方に学園のアドヴェントの雰囲気を味わっていただけたことを私たち保護者も嬉しく思います。お越しくださったみなさま、ありがとうございました。よいアドヴェントをお過ごしください。 (広報の会 中島美穂)

ジョン・ビリング ライアーコンサート vol.3

2015年11月27日

11月15日(日)、ジョン・ビリングさんのライアーコンサートが、十日市場校舎で開催されました。 ジョンさんのコンサートは、2013年5月、2014年10月に続いて3回目。 音楽専科の原口先生が、ドイツでご一緒したことをきっかけに実現でき、私たちライアーの会も一緒に弾ける機会をいただけたことは、幸運以外のなにものでもありません。 ●ジョンさんとのリハーサル 今回、3曲を一緒に弾かせていただきました。そのリハーサルの1時間。まさに至福の時でした。 まず、私たちだけで弾く。それから、ジョンさんが入る……ただそれだけで、音が全く違うのです。ジョンさんの楽器が大きいというだけではない何かがあるのです。音が急にイキイキと動いてくる……私たちもそれにつられて、内側から力が沸いてくるようなあの感じ。忘れられません! 私たちのつたない演奏にも、真摯に耳を傾けて、「短いよね、もっと繰り返しをして長く」など、どんどんアイディアを出してくれたり、「どのパート弾いてるの?」と確認したあとは、その場でアレンジして別パートを弾いてくださったり……けれど、まだまだ自分のライアーが育っていなくて、そのジョンさんの音に応えられないもどかしさを感じたりもしました。 『浜辺の歌』は、ジョンさんがライアー用にアレンジしてくださった曲です。ライアーの会が歌うと、「日本語を覚えるためにアレンジしたんだけど、まだ日本語では歌えないので、ハミングで低音を歌うね」と加わってくださいました。 リハーサルの終わりでは、ジョンさんが私たちに「ありがとう」と。自分のアレンジした曲をこんなふうに歌ってくれて、と。 ジョンさんが素晴らしいのは、ライアーの音だけではないんだなぁ…と、英語ではうまく言えない私は心の中で深い感謝の気持ちを送りました。 ●公開コンサート 用意したイスがひとつだけ残っていて、遅れてきたお客さまが座って、まさに満席!60名のお客さまは、温かなオイリュトミー室の空間で、しずく形のジョンさんのライアーから奏でられるきらめくような響きに、静かに、ほんとうに静かに聞き入っていました。 お客さまからいただいたアンケートの感想(◆)をご紹介しながら、振り返ってみます。 1.『4つのプレリュード』……ジョン・ビリング ◆演奏が始まったとたん、室内の空気が変わったように感じられました。音になでられ、包まれていました。 ◆あまり体調のよくない状態だったのですが、2曲聴いたところで、頭痛が消えてしまいました。「癒やされる」を実感した瞬間でした。 2.『Tanabata Wish for Tohoku(七夕の願い 東北のために)』……ジョン・ビリング この曲は、3.11の大地震と津波による犠牲者と生き残った方たちのために、2011年日本で作曲されました。震災直後からジョンさんは、東北での演奏を続けています。 「この曲が終わっても、どうぞ拍手はなさらないでください」というアナウンスのあと、深い祈りを込めての演奏に、涙があふれてしまう人もいました。 ◆ 私は福島県郡山市に住んでいて、2011年の3.11の地震で原発事故が起き、すぐに東京へ娘を連れて避難してきました。涙を流している暇がなく時が流れて、今年やっとライアーを手に入れました。何度か弾いているうち、心が洗われ、あるアイルランドの歌を弾き語りするとき、やっとそのかかえていた哀しみが、涙と共に流れ始めました。 ◆「悲しみを引き出す」というお話がありましたが、ライアーの音色は、個々の持っている内面を引き出す作用があるのだなあと思いました。生の演奏をお聴きして、ライアーとビリング氏が一体になって一つの楽器のように思えました。 3.『パヴァーヌ』……ルイス・ミラン 4.『Lachrimae』……ジョン・ダウランド 5.『Guardame las Vacas』……ルイス・デ・ナルバエス これらの曲は、ルネッサンス期やバロック期の新しいレパートリーで、ライアーの可能性をどんどんと広げ、挑戦し続けていることが刺激的でした。 ◆まず幅広い音域におどろきました。繊細な音色ながら、しっかりした音、包み込むような音、弾き方も様々で、こんな音も出るんだと、感動するとともに、ライアーの可能性の広さにワクワクしました。 6.『無伴奏チェロ組曲第一番ト長調より』……J.S. バッハ 7.『オカロラン作品より Sheebeg Sheemore/William Davis/Morgan Magan』 ◆初めてライアーのコンサートに来ました。心がやさしくなる音色で、心にしみました。 ◆今回で3回目にきかせてもらえて、また感動しています。魂の癒やされる時間をいただいています。今日も、いつもがんばっている自分のカラダさんと心にごほうびの時間となりました。 ◆長くきれいな指で弦をつまびかれている姿が印象的でした。 8 『エチュード』……フェルナンド・ソル 9 『エチュード』……マッテオ・カルカッシ 実はジョンさん、ギタリストでした。それが、ある日、電車の中にギターを忘れて、結局出てこなかった時、ライアーを手にして、今のジョンさんがいます。そのジョンさんが前にギターで弾いていた曲です。 ◆8.9のエチュードを聴いたとき、昔クラシックギターを習っていたことを思い出しました。自分も練習していた曲で、懐かしく、習うのもいいなと思いました。自分は弦の音が好きなのだと思い出して、とてもうれしい気持ちになりました。 10 『ピアノソナタ第14番「月光」より アダージョ』……L.v.ベートーヴェン こんな曲を、ライアーで演奏できるなんて、夢にも思いませんでした! ◆はじめてここにきて、おとのみちをかなでるらいあーをひくじょんびりんぐさんには、いろんなひょうげん、かんじょう、たびのみちをかんじられます。 11 『アイルランド曲 Star of the County Down/King of the Fairies』 12 『Love Song without Words』 ……ジョン・ビリング 毎年ラストに弾いてくださった曲。 「あ~、私はジョンさんの足元にも及ばない!」そんな当たり前のことが改めてわかって、でも、やっぱりこの曲を今年も聞けたことがうれしくて、少し頭を傾けて、ニコニコしてしまいました。 ◆Love song…初めて聴きましたが、素敵でした。チャーミングな曲で大好きになりました。 ◆ シュタイナー学園初めてきました。木の匂い、ぬくもりあふれる室内でびっくりしました。ライアーと合っていてよかったです。 ◆ 小さな星くずがキラキラしているような音色、とてもすてきでした。異空間、味わうことができました。 ●翌日の校内コンサート 翌16日(月)には、4年生以上の子どもたちと教員、希望保護者のために、1時間の演奏がありました。 プロの演奏をこれほど間近で聞ける子どもたちは、なんて幸せなんでしょう! そして、4年生は、ジョンさんと原口先生のライアー伴奏で、木笛で『うさぎ』を演奏しました。 この日を心待ちに、木笛をうちで一生懸命練習していた子もいたそうです。ジョンさんとの共演……緊張ぎみかと思いきや、なんと堂々とした4年生の姿! 演奏を聞いている他の子どもたちの後ろ姿も、真剣に耳を傾けているのがよくわかり、赤ちゃんはこういう聞き方をするけれど、こんなに大きくなってもこんなふうに全身で聞けることは、すごいなあと思わずにはいられませんでした。それは、日頃、守られた空間の中で、静けさを大事にしているからこそなんだ、と実感できました。 * * * ジュラケースに入れたしずく型のライアーと、トランクひとつで世界中にライアーの響きを届けているジョン・ビリング。まさに、現代のオカロラン。 別れ際、ハーモニクス奏法を教えてもらったけれど、うまくできなかった私に、「練習してね!」と。 ジョンさんと今度会うときには、もっと成長した自分でいるために、「はい。練習します!本気で!」 (5年保護者・ライアーの会 佐々木あけみ)